生物資源学科

植物分子遺伝学研究室

Laboratory of Plant Molecular Genetics

0.5mmの種に宿る2万の遺伝子

森上敦 教授森上敦 教授

塚越啓央 教授塚越啓央 教授

研究内容

本研究室は、分子生物学的な手法を用いて、植物が生きていく「しくみ」を遺伝子レベルで明らかにすることをめざした研究を進めています。
 植物のかたち、特に根などがどのようにできてくるのか、植物が体内の栄養状況の変化にどのように対応しているか、それらにはどのような遺伝子が必要となるのかなどに興味をもっています。
 実験室では、モデル植物であるシロイヌナズナの突然変異株の遺伝解析などを行っており、その努力は利用価値の高い遺伝子の発見につながると思っています。

研究室だより

[4年] 古川 七梨さん植物が環境の変化にどのように適応しているかを遺伝子レベルで知りたく、この研究室を選びました。研究では、シロイヌナズナの突然変異株や遺伝子組換え体の解析により、植物が生育環の変化にどのように反応して形作りや物質集積をしているかを調べています。具体的には植物からのDNA抽出やポリメラーゼ連鎖反応によるDNAの増幅などを行い、自分でクローニングした遺伝子をシロイヌナズナに導入し形質転換体も作成しています。蛍光顕微鏡や共焦点顕微鏡を用いたタイムラプスイメージングも行っています。自分で設計した遺伝子組換え体からGFP蛍光の検出や表現型が現れることは非常に興味深く、大学院に進学し、さらに詳しく研究したいと思っています。

研究室からのお知らせ

連絡事項などがございましたら、こちらにてご報告いたします。

2024年2月10日
農学部卒業論文発表会がありました。当研究室からは15名が発表しました。
皆さんお疲れ様でした。

2024年2月6日
農学研究科修士論文発表会が開催されました。当研究室から2名が発表をしました。
2名ともお疲れ様でした。

2023年10月
当研究室博士後期課程2年間瀨君が学術変革領域(A)「不均一環境と植物」第3回若手の会にて口頭発表 優秀発表賞を受賞しました。
ますますのご活躍を期待しております。

2023年4月
当研究室博士後期課程2年廣瀬君が笹川科学研究助成に採択されました。
ますますのご活躍を期待しております。

2023年2月11日
農学部卒業論文発表会がありました。当研究室からは12名が発表しました。
皆さんお疲れ様でした。

2023年2月7日
農学研究科修士論文発表会が開催されました。当研究室から2名が発表をしました。
2名ともお疲れ様でした。

2022年2月7日
農学研究科修士論文発表会が開催されました。当研究室から3名が発表をしました。
3名ともお疲れ様でした。

最近の主な論文・著書

・ Uemura, Y., and Tsukagoshi, H. (2024) Quantitative analysis of lateral root development with time-lapse imaging and deep neural network. Quant. Plant Biol. 5, e1.

・ Mase, K. et al., (2023) AtMYB50 regulates root cell elongation by upregulating PECTIN METHYLESTERASE INHIBITOR 8 in Arabidopsis thaliana. PLoS One. 18(12), e0285241.

・ Ferjani, A. et al., (2023) Editorial: Model organisms in plant science: Arabidopsis thaliana. Front. Plant Sci. 14:1279230.

・ Wu, Q. et al., (2023) Early differentiation of Casparian strip mediated by nitric oxide is required for efficient K transport under low K conditions in Arabidopsis. Plant J. 116(2), 467-477.

・ Uemura, Y. et al., (2023) A very long chain fatty acid responsive transcription factor, MYB93, regulates lateral root development in Arabidopsis. Plant J. 115(5), 1408-1427.

・ Suzuki, H. et al., (2022) Biochemical Characterization of a Pectate Lyase AnPL9 from Aspergillus nidulans. Appl. Biochem. Biotechnol. 194 (12), 5627-5643

・ Tabata, R. et al., (2022) Systemic Regulation of Iron Acquisition by Arabidopsis in Environments with Heterogeneous Iron Distributions. Plant Cell Physiol. 63(6), 842-854

・ Nomoto, M. et al., (2021) Suppression of MYC transcription activators by immune cofactor NPR1 fine-tunes plant immune responses. Cell Rep. 37(11), 110125

・ Mase,K. and Tsukagoshi H. (2021) Reactive Oxygen Species Link Gene Regulatory Networks During Arabidopsis Root Development. Front Plant Sci. 12, 660274

・ Otsuka, M.et al., (2021) Root system architecture analysis in Mesembryanthemum crystallinum (ice plant) seedlings reveals characteristic root halotropic response. Biol. Open 10(3), bio052142.

・ Jinno, K. et al., (2019) Rapid and easy method for in vitro determination of transcription factor binding core motifs.Biosci. Biotechnol. Biochem.83(12), 2276-2279.

・ Maki, H.et al., (2019) ANAC032 regulates root growth through the MYB30 gene regulatory network. Sci. Rep. 9(1), 11358.

・ Nomoto, M. et al., (2019) in vitro Protein-DNA Binding Assay (AlphaScreen® Technology). Bio Protoc. 9(3), e3155.

・ Sakaoka, S. et al.,(2018) MYB30 regulates root cell elongation under abscisic acid signaling. Commun. Integr. Biol.11(4), e1526604.

・Mabuchi, K.et al., (2018) MYB30 links ROS signaling, root cell elongation, and plant immune responses. Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 115(20), E4710-E4719.

・ Nishijima, T. et al., (2017) Ectopic expression of Mesembryanthemum crystallinum sodium transporter McHKT2 provides salt stress tolerance in Arabidopsis thaliana. Biosci. Biotechnol. Biochem. 81(11), 2139-2144.

・Tsukagoshi, H. (2016) Control of root growth and development by reactive oxygen species. Curr. Opin. Plant Biol. 29, 57-63.

・Tsukagoshi, H. et al., (2010) Transcriptional regulation of ROS controls transition from proliferation to differentiation in the root, Cell 143(4), 606-616.
Update :

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