名城大学農学部 生物資源学科 作物学研究室 名城大学農学部 生物資源学科 作物学研究室

エゴマ有用系統の栽培特性ならびに機能性成分特性の解析

 シソ科に属するエゴマは,種子からα−リノレン酸を豊富に含む良質の食用油が採取され,また種子や葉には抗酸化成分であるポリフェノール類を多く含むことから,近年では機能性食品の素材として注目されています.愛知県においても,北設楽郡設楽町などの中山間地でエゴマが栽培され,エゴマ種子から精製された油や,その油を原料としたドレッシング,味噌などが特産として販売されています.
 愛知県では,エゴマの栽培と利用拡大を進めるために,栽培特性や収量性,食品としての機能性といった特性に優れたエゴマ優良品種の開発を進めています.私たち作物学研究室は,愛知県農業総合試験場山間農業研究所が育成した有望なエゴマ系統の特性を解析するため,共同で有望系統の栽培試験を実施しています.本年度は,山間農業研究所がある豊田市の「稲武」と,名城大学附属農場がある「春日井市」でエゴマ有望系統を育成し,その生育と収量の違いを比較する試験を行っています.また,収穫した各系統の種子における含油率や油の脂肪酸組成,抗酸化活性を分析し,有望系統の特徴を明らかにしていく予定です.

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