芳賀 聖一(はが せいいち)  


【所属】
名城大学 農学部 応用生物化学科

【職名】
教授 

【生年】
昭和23年

【最終学歴】
九州大学大学院農学研究科修士課程修了 農学博士(九州大学)

【専門分野】
食品製造科学  畜産物利用学

【教育活動】
担当科目:
食品製造科学T,食品製造科学U,食品保蔵学,応用生物化学実験Z,農場実習U,応用生物化学演習,卒業研究,食品製造科学特論,食品・栄養化学特別演習,食品・栄養化学特別実験【以下オムニバス形式】応用生物化学概説,健康科学論U, やさしいバイオ

授業などに対する取り組みとその成果:
  学部の掲げている教育理念である『実学重視』を心掛けている.農場実習Uで取り入れた食の安全・安心の精神をHACCP方式の教育導入により実施して数年経過した。この教育方式は社会的ニーズにマッチしたもので2005年夏に毎日新聞に掲載され、2006年度教育・学習方法等改善支援事業「私大経常費補助金特別補助:文部科学省」に採択された.

今後の課題および展望:
 基礎と専門教育間のギャップ拡大,専門教育の細分化などで過密なカリキュラムとなり,大学生に知的好奇心が薄らいでいる.学生の将来にとって大学がどのような意味を持つのかを確かにする必要性を強く感じる.一方,社会でも大卒労働力に何を求めるのか明確さに欠ける面がある.シーズと社会的ニーズのマッチングが今最も必要と思われる。多様な状況への応用能力や専門分野特有のものの見方,そして考え方の枠組みのできた人材,社会の出来事を冷静に判断できる人材の育成を常に意識している.


【研究活動】
研究課題: 食品蛋白質の機能発現とその機構解明,食肉製品の品質と安全性に関する研究

研究活動の概略とその成果:
 ここ数年は食肉加工における技術開発の一環として,超高圧処理,発酵処理,レトルト処理を用いて,食肉製品の新たな機能発現を探索している.食品は安全で,かつ美味しくなければならない.そのために人は加工という手段を用いている.加工法には昔から物理的方法(加熱や濃縮など),化学的方法(糖・塩処理,酸・アルカリ処理など)そして生物的方法(微生物利用など)があるが,前述した超高圧(数百
MPa)処理は新しい加工法として多くの食品に試みられている.食肉では殺菌効力を有し,しかもこれまでにみられなかった二次機能の発現が認められ,未来の加工法の一つとして期待される.また,発酵技術は理論的なことはともかく,自然発酵による発酵食品の存在は大昔からあり,日本を含めアジア地域でも多くの伝統的発酵食品の存在は周知の事実である.ところが近年の科学技術の発展により発酵による新たな機能性,特に,最もポピュラーな乳酸菌の生理調節機能に関する研究成果が数多くみられるようになった.食肉の研究分野においては,発酵食肉は余り馴染みがなく,これから行わなければならない課題が多くある.これまで発酵による食肉,食肉製品の二次機能の現象把握に努めてきたが,現在,その発現機構や発酵による分解産物の生理調節機能について鋭意検討しており,そのいくつかは学会並びに学術雑誌に発表,寄稿した.レトルト処理は120℃以上の高温による加熱処理で,衛生学的には安全な食品といえる.しかし,過剰な加熱処理による食感の低下がレトルト食品の品質評価に少なからず影響している.豊富な添加物を利活用することで,高品質の安全食品創製を目指している.


共同研究:
(九州大学・麻布大学),受託研究(潟~ツカン,名古屋製酪梶C潟Cチビキ,東亜合成梶j,研究助成(文部省科研費,伊藤記念財団研究助成,浦上財団研究助成,森永奉仕会研究助成,学内特別学術研究助成など


今後の課題および展望:
 様々な資源を有効に活用して,おいしい食品はどのように作られるか,そして身体にどのように作用するのか.人類が生存する限り,永遠に続く課題である


【学会活動】
第56回日本食品科学工学会大会会頭(2009年9月開催;於 名城大学)日本食品科学工学会中部支部長(2008.4〜)日本食品科学工学会理事
(2006.4〜)日本食肉研究会評議員(1997.4〜)日本食肉研究会編集責任者(2009.4〜)東海畜産学会評議員(1995.4〜)日本食品科学工学会中部支部評議員(1999.4〜)

【社会活動】
NPO法人)東海地区生物系先端技術研究会食品部会長(2004.4.2007.3.)放送大学非常勤講師(2005.4.2006.3)いろいろ企画ういういメンバー(2000.4)

【大学行政】
大学院主任,教務, 入試, 学生, 農場運営など各種委員,委員長並びに学科長

【所属学会等】
日本畜産学会 日本食品科学工学会 日本農芸化学会 日本乳酸菌学会 日本食肉研究会

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